これまでUX/UIデザインというと、日本ではB2C(企業対消費者)領域で重視されてきた。2000年代後半にiPhoneが普及し始め、それをお手本に、見た目のカッコ良さや使いやすさを追求するようになったからである。一方、B2B(企業間)領域では業務システムにおけるデザインがどちらかというと軽視されてきた背景がある。 しかし見た目のカッコ良さが問題なのではなく、デザイン次第でシステムのインターフェースが業務の効率に大きな影響を及ぼすことが問題なのだ。たとえば、1日に多くの問い合わせを受けるコールセンター業務の例がわかりやすいだろう。顧客に応対する担当者は、通話と同時並行で、相手の情報や質問に対する情報をシステム上で調べて迅速に回答する必要がある。 問い合わせ内容が多岐にわたると、その情報が別のシステムに入っていることもあり、それに合わせて担当者は複数あるシステムを行き来しながら画面メニューを何