コネもお金も、なにもなかった。経験ゼロで立ち上げた「ひとり出版社」が、10年生き残った理由。──夏葉社 島田潤一郎インタビュー【前編】 山あり谷ありの人生に、そっと寄り添ってくれる大切なもの。人によってその存在はそれぞれですが、「本」がその役目を果たしているという人は多いのではないでしょうか。 今回、お話を聞きに行った島田潤一郎さんは、全くの未経験から、いわば本にかける熱い想いだけを持って「夏葉社(なつはしゃ)」という出版社を立ち上げました。 著書である『あしたから出版社』(晶文社)は、会社を立ち上げるに至った経緯や想いが臨場感たっぷりに書かれた名著(クラシコムにもファンが多い本です)。どんな方が書いたのだろう?と素朴な好奇心も湧いていきます。 「夏葉社」のホームページには、こんな風に会社の考え方が綴られています。 ”夏葉社は1万人、10万人の読者のためにではなく、具体的なひとりの読者のた