1.1. 身近なモデルベース開発 1997 年に UML が OMG により認定され 12 年、組込みソフトウェア開発の現場でも UML を活用したモデルベース開発が浸透してきました。 オブジェクト指向という考え方も一般的になってきた一方、モデルベース開発やオブジェクト指向を何やら高級なものに感じ、組込みソフトウェア開発の現場に適用することに否定的な意見もあるようです。 しかし、モデルベース開発やオブジェクト指向は本当に小難しい技術なのでしょうか。 ものづくりの現場において、機械/電気/制御などソフトウェア以外の領域では、昔からあたりまえのようにオブジェクト指向でありモデルベース開発を行っているのではないでしょうか。 機械設計では、ドラフターで図面を手書きしていた昔から製図表記法には JIS B 0001 という標準があります。 図で表現される部品は意識せずとも「オブジェクト」と認識せざる