旧本多忠次邸は、旧岡崎藩主本多家(本多忠勝系)の末裔にあたる本多忠次(1896-1999)が、昭和7年(1932)、東京・世田谷の敷地約7,100平方メートル内に建てた住宅と壁泉の一部を移築し復原したものです。 2階建ての建物は、屋根にフランス瓦を葺き、1階の西側には車寄せをつけた玄関、南側中央には三連アーチのアーケード・ウインドウを配置しています。外壁は色モルタル仕上げで、アーチや窓の枠にはスクラッチタイルが貼ってあります。当時流行したステンドグラス、モザイクタイルの装飾や、照明器具や家具などをオリジナルのままに設置しています。また前庭では、日本のスパニッシュ建築様式には欠かせないといわれる壁泉を見ることができます。 岡崎市では、建築・意匠・技術・室内装飾にいたって学術的な価値がある旧本多忠次邸を保存し、その活用を通じて、文化財の保護についての関心や理解を深めていただくことを目的に公開展