政府・与党は28日召集予定の臨時国会で、安倍晋三首相による所信表明演説を行い、その直後に衆院解散に踏み切る調整に入った。首相は演説で解散の判断を表明した上で、北朝鮮への圧力路線の継続と、消費増税の増収分の使途を見直して幼児教育無償化などに振り向ける考えを示す見通しだ。国会での質問を受け付けない段取りに対し、野党が猛反発するのは必至だ。 政府・与党は首相演説に先立ち、北朝鮮の核・ミサイル問題を非難する決議を衆参両院の本会議で採択することも検討する。通常は所信表明演説の翌々日から与野党の代表質問が始まるため、演説直後の解散で質疑が省かれるのは異例だ。首相は6月の通常国会閉会後の記者会見で「丁寧に(今後は)説明する」と話していただけに、野党は内閣不信任決議案の提出も検討する。その場合、与党は演説も省略して解散に進む段取りも想定する。
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