圧倒的力を持つ格付けのビッグスリー 信用格付け会社がユーロ圏諸国の財政赤字にネガティブな格付け評価をしたことに、ヨーロッパの政治家や銀行は大いに憤慨し、米議会でも格付け会社に対する監督を強化することが議論されている。 これに対して、大手格付け会社は、そうした規制強化は格付けシステムの価値を損なうことになると反発している。 ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズ、フィッチという三大格付け会社(ビッグスリー)がこれまで何度も格付け評価を誤ってきたにもかかわらず、それでも投資家は不思議なことにこの3社の評価を頼りにしているようだ。 格付け会社は、債券のリスクに関する分析を世界の投資家に提供している。対象となる債券には政府債、社債、CD(譲渡性預金証書)、地方債、優先株、そして、債務担保証券(CDO)や不動産担保証券といった各種担保証券などがある。こうした債券に投資することのリスク評定は、