村田沙耶香さんの芥川賞受賞作、『コンビニ人間』を読みました。芥川賞って私は全然興味がなくて毎年スルーしているのですが、『コンビニ人間』はいつもとちがってちょっと面白そうだったのと、読む機会に恵まれたのでありがたく拝読。そして実際に読んでみたら、めちゃくちゃいい小説だったので感想を書きます。なお、物語の結末には触れませんが、細部のネタバレが少しだけあるのでご注意ください。 コンビニ人間 作者: 村田沙耶香出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/07/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る 「社会がダメなのはデフォルト」──宮台真司の映画評 まずちょっとだけあらすじに触れると、『コンビニ人間』の主人公・古倉恵子は36歳の独身で、大学卒業後も就職せず、ずっとコンビニのアルバイトで生計を立てています。そのアルバイト歴、実に18年。もちろん、店内でもいちばんの古株です。