ソマリアとエチオピアでサバクトビバッタの四半世紀ぶりの大発生が起きている。数億匹のバッタはケニアに移動して農地に壊滅的な被害を及ぼし、ただでさえ脆弱なこの地域を脅かしている。(PHOTOGRAPH BY BEN CURTIS, AP) 今、東アフリカでバッタの大量発生による被害「蝗害(こうがい)」が広がり、数千万人の食料供給が脅かされている。ひとつの都市を覆い尽くすほどに広がったバッタの群れが作物や牧草地に襲いかかり、ものの数時間ですべてを食い尽くしている。バッタの大量発生は、東アフリカでこれまでに7カ国に拡大した。近年にない規模だ。 このバッタはサバクトビバッタという。アフリカと中東の乾燥した地域に生息していて、大雨が降って植物が繁茂すると大発生する。東アフリカとアラビア半島では、過去2年間でサイクロンに複数回見舞われるなど、異常に雨の多い天気が続いた。専門家は、この天気が蝗害の主な原因