2014-11-12 人間を傷つけるセックス 私には彼氏がいるらしい。 朝起きたらそこは知らない部屋のベッドの上で、隣には名前も知らない男が寝息を立てていた。案の定全裸である。もちろん私も。驚きや恐怖よりもまず先に、甘く重い眠気が優しく私を包み込んだ。私はゴミ箱を覗いたら二度寝しようと決めてずるずるとベッドから這い出る。ゴミ箱の中に口を結ばれたコンドームが二つ捨てられているのを確認して、私はまたゆっくりとベッドに沈んだ。 無機質なシーツをくしゃくしゃにしながら体温の残骸を探す。それと同時に今私が置かれている状況を理解する努力をしてみる。そうだ、私には今、好意を寄せている男がいる。男は素っ気なく不器用だが優しい。そしてとても魅力的な容姿をしていた。華奢でありながらもしっかりとした身体は薄く、透き通りそうなほど白い肌に長い黒髪が映り込みそうなほど美しい。長い手足がしなやかで、どうしたって色気が
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