「働かない働きアリ」の理不尽さ 日本で行列をつくって歩いているアリの中に「アミメアリ」という種がいる。 実はこのアリは多くのアリの種の中でも非常に珍しい特徴を持っている。 まずアミメアリにはオスが滅多にいない。アミメアリは交尾を必要としない単性生殖なので、卵を産むのにオスは必要ないのである。 では、まれに生まれてくるオスは何をするのかといえば、何もしない。働きもせず、交尾もしない。ただその辺をうろうろして、そのうちに寿命をまっとうして死んでしまう。 果たしてなんのために存在するのかは、今のところまだ解明されていない。 メスしかいないアミメアリには、実は女王アリもいないので、滅多にいないオスのアリ以外はすべて働きアリである。 ところがその働きアリの中に「働かない働きアリ」という個体が存在する。 メスなので卵は産むが、「働かない働きアリ」は子どもの世話も、エサを運ぶこともしないので、結局ほかの