退院後に自宅で、友人から贈られたエンドウの缶などを見せるスベーデンさん=AP 【ニューヨーク=山中季広】米マサチューセッツ州に住む男性が「肺がん」に似た症状に苦しみ、病院で手術を受けたところ、肺からエンドウの芽が見つかった。医師が芽を取り除くと、男性はすっかり元気になったという。 喫煙歴の長い元教師ロン・スベーデンさん(75)。せきがひどく食欲が落ち、肺炎を起こして5月末に入院した。エックス線写真には黒い影が映り、医師も本人も肺がんを強く疑った。手術で除去した異物を医師団が子細に検査したところ、伸びたエンドウの芽だった。除去後、肺機能はみるみる回復し、3週間で無事退院した。 「未調理のエンドウが何かの拍子で気道に入ったらしい。普通はせきで飛び出すのだが、そのまま体内で発芽してしまった」と担当医。本人は「入院時はあと半年の命かなと覚悟したが、助かってよかった」と喜んでいる。