バックナンバー 政府の「事業仕分け」だ。トップレベル選手の強化に当てる日本オリンピック委員会(JOC)への国庫補助金が、縮減対象となっている。仕分け人は「違う助成金が同じ助成先に重なり、お金がどう使われているのか不透明」「メダルが国民の望みなら税金投入も必要だが、メダルが取れそうもない競技になぜ補助しているのか」という考えらしい。 現在、スポーツへの助成金は3種類ある。一つがこの国庫補助金。年間約59億円のうち、約27億円が日本代表選手強化や国際大会への派遣費などに使われ、JOCの年間予算約86億5千万円の約3分の1を占める。残り二つは、国や民間が約300億円を出して作ったスポーツ振興基金と、サッカーくじ(toto)の収益金だ。スポーツ振興基金は競技団体ごとの強化事業や選手個人への助成、toto収益金は若手選手の発掘育成と、助成の目的が法律で決まっている。つまり、国庫補助金が減ると、ト