クロード・アシル・ドビュッシー(Claude Achille Debussy)は、1862年8月に生まれ、1918年3月に没したフランス近代の大作曲家。この時代、ジャポニスムは、印象派の音楽家にも大きな影響を与えました。ドビュッシーは、ジャポニスムを採り入れた最初の西洋音楽家ということができるでしょう。ドビュッシーもまた日本の美術が大好きで、交響詩『海』の表紙は、葛飾北斎の「神奈川沖波裏」の図柄で飾られたし、ピアノ曲『金色の魚』は、緋鯉が泳ぐ蒔絵の箱にイメージを得て作曲されました。ドビュッシーの音楽は、きわめて静謐な中に点描風に置かれた音が長く余韻をひびかせ、音楽の流れもゆるやかで並列的な印象を与えるものです。それはまさしく日本性と呼べるものでしょう。そういった彼の印象主義音楽は(ドビュッシーは、自分が「印象主義者」とは認めませんでしたが)、美しい旋律やきちんとした楽曲の構造を主張とするの