マーベルの映画・ドラマ作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」最新作となる映画『マーベルズ』。その振るわない興行成績をこき下ろすニュースを見るたびに、筆者は「マーベルズに正義を!」と叫びたくなる。私自身は同作を楽しんで鑑賞できたし、これが失敗に値する出来だったとは思わない。だが、『マーベルズ』はあらゆる意味で失敗してしまった。 失敗の理由は、米俳優の一斉ストライキにより、カリスマにあふれる出演者たちがPRツアーに出られなかったせいだとも言える。あるいは、意地の悪いユーチューバーたちが、公開数カ月前から同作をこき下ろしていたせいかもしれない。DCコミックスの映画シリーズにも共通の問題である「スーパーヒーロー疲れ」のせいにしてもいい。ただ、原因がなんだったにせよ、以下のような結果となってしまったことには変わりない。 ・北米オープニング興行収入はMCU史上最低の4600万ドル(約