陸上競技短距離走における競技者のスタート反応は、ピストル音が鳴るタイミングが早いか遅いかによって左右されることを、立命館大スポーツ健康科学部の大塚光雄助教らのグループが現役選手による実験で突き止めた。ピストル音が鳴るのが早い場合より遅い場合の方が、最大0.04秒早く反応できた。国際科学誌で18日発表した。 短距離走では「よーい」を意味する「セット」の掛け声を経て、「どん」に当たるピストル音が鳴らされるが、「よーい」と「どん」の間隔に明確なルールはない。 グループが2012年から15年までの五輪、世界選手権の83レースについてセットからピストル音までの間隔を調べたところ、約1・45秒から約2・30秒までさまざまだったことから、間隔のばらつきがスタート反応に及ぼす影響を調べた。 実験には20代男性で国際大会の経験もある7人の選手が参加し、セットとピストル音の間隔が1・465~2・096秒