独立行政法人経済産業研究所が、「同期入社の社員数が昇進並びに賃金に与える影響」という論文を発表している。同期入社の人数が少ない世代は昇進確率が高く、賃金も高くなることが明らかになったという。 就職氷河期で入社に苦労した人たちは、同じ理由で社内競争を勝ち抜きやすくなっているという指摘は興味深い。卒業時が不景気に当たった社員たちは、必ずしも「アンラッキーな世代」とは言い切れないのかもしれない。 実力主義の組織なら「年次」は関係ないのだが この論文は1991年から2010年までの企業内人事データを用いて、同期入社の社員数と昇進・賃金の関係について分析したもの。まず驚かされるのは、ある部品メーカーの「入社年次ごとの新入社員数」の違いの大きさだ。 景気の良し悪しで採用数が大きく異なることが歴然としている。94~96年と2000年は、入社人数が20~30人しかおらずピーク時より100人も少ない。バブル
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