タグ

ブックマーク / nobuogohara.com (5)

  • マック問題における「商品の品質」と「顧客対応の品質」の混同

    昨年末から、マクドナルドのハンバーガーやチキンナゲット等の商品に、ビニール片、金属片、中には人の歯が発見されたなどと、異物混入の問題が、連日、メディアで大きく報道されている。 ワイドショーで、匿名・顔無しで登場する異物混入の「被害者」は、「マクドナルド側は100円返金しただけで、謝罪がなかった。原因についても説明がなかった。」などと同社側の対応を厳しく批判している。 3連休中に立ち寄ったショッピングモールのフードコートでは、他のコーナーは行列ができているのに、マクドナルドのコーナーだけが閑散としていた。このことからも、「異物混入問題」の影響の深刻さを感じる。 異物混入の問題についての見方は二つに分かれる。「商品として出荷された品に異物が混入することなどあってはならない。許されない。」という教条主義的な考え方がある一方で、「品の製造工程で異物混入を完全になくすことは不可能であり、それを一

    マック問題における「商品の品質」と「顧客対応の品質」の混同
  • 阪急阪神ホテルズ問題、「偽装」「誤表示」の微妙な関係と第三者委員会

    【阪急阪神ホテルズ問題、「自爆」を招いた会社側の「無神経」】でも詳しく述べたように、阪急阪神ホテルズの問題が重大な企業不祥事に発展したのは、阪急阪神ホテルズの危機対応の拙劣さによるところが大きい。 出崎社長が、記者会見で「『偽装』ではなく『誤表示』だ」と繰り返したことが、マスコミから厳しい批判を浴び、辞任に追い込まれる原因にもなった。 会見の混乱は、「偽装」と「誤表示」の関係を、会社側とマスコミ側とが異なった意味で理解していたことによるところが大きいように思える。 先日、この問題を取材している某記者から、次のような感想を聞いた。 「間違いはすべてメニューより安い材を使うという共通点があります。メニューは芝エビだけれど実際は車エビを使っていた、などという逆のケースがひとつでもあれば『誤表示』という主張も説得力を持つのですが。」 このような「誤表示」という言葉の理解が、マスコミ側の追及の前提

    阪急阪神ホテルズ問題、「偽装」「誤表示」の微妙な関係と第三者委員会
    ardarim
    ardarim 2013/11/21
    「前代未聞の検察不祥事となった「証拠改ざん」、すなわち「証拠偽装」の問題について上司として責任を問われ」た人物を「「食材偽装」問題の第三者委員会委員長に選任する阪急阪神ホテルズという企業の「無神経さ」
  • ビッグデータは誰のものか

    JR東日が、共通乗車カード・電子マネーのスイカに記録された乗降データ(以下、「スイカ・データ」と言う。)を、利用者に無断で日立製作所に有償で提供していたことが明らかになって、利用者側から大きな反発を招いた。JR東日は、利用者側の要望に応じて提供データから除外する措置をとったが、それに続いて、NTTドコモが、携帯電話事業によって把握している基地局エリア内の携帯電話の位置情報(以下、「ドコモ・データ」と言う)に基づいて、特定地域の時間ごとの人口変化などの情報をまとめた報告書を作成して流通業や外企業などに販売する方針を打ち出し、話題になっている。 このような企業のビッグデータの活用に関して問題にされているのは、個人のプライバシーの侵害の恐れの有無である。匿名化されたデータであっても、何らかの形で特定される可能性があるのではないか、それに関して、情報を把握される側に事前に了解を得たのかどうか

    ビッグデータは誰のものか
  • 「カネボウ美白化粧品」、なぜか話題にされない“3つの重要な論点”

    カネボウ化粧品が、「ロドデノール」という美白成分を含有する化粧品で「まだらに白くなる症例」が報告されたために、全製品の自主回収を発表した問題。その後の問い合わせの件数は22万件を超えるなど、大きな社会問題になりつつある。 この問題は、化粧品の品質・安全性に関する問題が指摘されたのに、企業側の対応が遅れ、健康被害が拡大した不祥事のように単純化され、あたかもカネボウ化粧品だけが悪いかのような報道が続いているが、この問題が、そのように単純化できる問題ではないことは、【カネボウ美白化粧品、「花王の判断」は正しかったのか?】などの拙稿でも述べてきた。 この問題に関しては、重要な3つの論点についての議論が抜け落ちている。 第一に、カネボウ化粧品の美白化粧品を使用した2424人について「3箇所以上の白斑」「5cm以上の白斑」「顔に明らかな白斑」のいずれかの症状があり、2125人にこれら以外の症状があるこ

    「カネボウ美白化粧品」、なぜか話題にされない“3つの重要な論点”
  • 陸山会事件の構図自体を否定した控訴審判決とマスコミ・指定弁護士・小沢氏の対応

    11月12日、東京高等裁判所において、陸山会をめぐる政治資金規正法違反事件で、検察審査会の起訴議決に基づいて起訴された小沢一郎氏に対する控訴審判決が言い渡された。 検察官役の指定弁護士の証拠請求がすべて却下され、即日結審したことから、控訴棄却で一審の無罪判決が維持されるという判決結果自体は、想定されたことであった。しかし、その判決理由が、私の予想を超えたものであった。 政治資金収支報告書への虚偽記入についての小沢氏の故意を否定しただけでなく、更に踏み込んだ事実認定を行い、重要な事項について、実行行為者である秘書の石川知裕氏及び池田光智氏について虚偽記入の故意がなかったと認定した。そして、それ以上に重要なことは、りそな銀行からの4億円の銀行借入れと定期預金の担保設定に関する指定弁護士や検察の主張の根幹部分を正面から否定する認定をしたことだ。 控訴審判決は、一審判決が認定した「4億円の簿外処理

    陸山会事件の構図自体を否定した控訴審判決とマスコミ・指定弁護士・小沢氏の対応
    ardarim
    ardarim 2012/11/16
    法治国家である以上、この判決は公正であり正当なものであろう。ただ、このような事態を招いたのは小沢氏自身が国民に対して不誠実な態度を取り続けたことが原因で、しかも未だ解決していない。これは司法外の問題。
  • 1