大学などの複合機やプリンターの内部データがインターネット上で見えていた問題で、企業にも未対策のケースがあることが分かった。朝日新聞の調査では、事業規模が小さい会社や活動拠点から離れた出先とみられる場所に置かれた機器で対策漏れがあった。年間数十万台が市場に出ているとされる複合機。専門家は「ネットの接続状況を早急に確認してほしい」と呼びかけている。 【写真】雇用関係書類や設計図面のデータが見えていた複合機 まもなく東日本大震災の発生から5年を迎える宮城県。復興事業が進む同県北部の市にある建設会社は、事務所に業務用の複合機を1台置いていた。社員がパソコンとつないで会社の資料を印刷したり、取引先との文書のやり取りをしたりする際に使っていた。 会社の作業日報、消防署修繕工事の受注状況、港湾施設の使用許可申請書、漁協施設の図面……。外部から見られることを想定していない複合機のデータがネット上で見え