東芝の不適切会計問題で、田中久雄社長が引責辞任する見通しとなった。 外部の第三者委員会の調査で、田中社長が損失先送りの検討を会社幹部に指示していたほか、社長の関与を疑わせる社内メールが多く残っていたことが分かった。第三者委は、田中社長が幹部を通じて現場に事実上の圧力をかけ、それが意図的な会計操作につながったとみており、経営責任を明確化する。 複数の東芝関係者は10日夜、「(田中社長の)続投はあり得ない」などと語った。東芝は佐々木則夫副会長(前社長)の辞任を含め、9月の臨時株主総会で経営体制を刷新する。 関係者によると、2013年6月に就任した田中社長は、営業利益(本業のもうけ)を過去最高にすることを掲げ、月例報告会議などで各部門に業績目標の達成を強く要求していた。ある幹部には「(損失や費用の)計上時期をずらすことを検討してくれないか」と求めていた。 また、決算期末が近づく中で、現場