北海道発注工事で旭化成建材によるデータ転用が最初に発覚した釧路市の道営愛国団地D10号棟増築工事で、現場でくい打ち時の地盤の固さを測る電流計のデータ取得を担当した元社員の男性(63)が毎日新聞の取材に応じた。元社員は「データはしっかり取っていた。騒ぎになり驚いているが、安全性に問題はない」と強調した。 【これまでに発覚した旭化成建材のくい打ちの不正】(10月30日時点) 元社員は同社に約20年間勤務し、数十件のくい打ちを担当。数年前に退職した。自らが担当したくい打ち工事は「全て支持層に届いている」と胸を張った。愛国団地でのデータ取得については「データを紙に記録し束にしたが、データの整理と報告は自分の仕事ではない」と不正への関与を否定。発覚した一連のデータ転用は「データのインクがかすれたり、現場責任者が紛失したりしたためにやった可能性がある」との見方を示した。 同様に不正が発覚した釧路市