10月21日の朝刊各紙に「相対的貧困率」なる言葉が踊っていて、「なんだ、こりゃ?」と敏感に反応した。初めて見聞きする言葉だったからだ。 記事を読むと、経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国中、日本の貧困率は4番目に高いというではないか。人口比で貧困層が多く、しかも年々増えているというのだ。いわゆる格差の拡大を数字で裏付けるものらしい。関連記事子供7人に1人「貧困」 不況ニッポン…国民の7人に1人が貧困状態 厚労省発表記事本文の続き でも、ちょっと待ってほしい。これまでは何かにつけて「カネ持ちニッポン」「金満ニッポン」といわれてきた。GWや夏休みには大勢の人が海外旅行に出かけるし、ブランド品を買いまくる日本人というイメージもあった。 政府間レベルでも、日本の政府開発援助(ODA)の金額は、現在は5位になったとはいえ2000年までは1位だった。国連分担金は常任理事国でもないのに2位の拠出国だ