京王線沿線を中心に東京都、神奈川県で38店舗を展開する啓文堂書店(東京都多摩市)が、神戸市で1997年に起きた連続児童殺傷事件の加害男性による手記「絶歌」(太田出版、1620円)を販売していないことが15日までに分かった。遺族感情に配慮して決めたという。同書店には、客から賛同の声が寄せられているという。 啓文堂書店は、販売をやめた理由について「本の性格を考慮し、被害者遺族の心情に配慮した上で決めました」と説明。10日に発売が判明した時点で、本の内容を確認せずに販売しないことを本社上層部による会議で決定した。取次店から各店舗に配本はされたが店頭には並べておらず、客からの注文も受け付けていない。同書店は、今回のような措置を取るのは極めて異例のこととしている。 出版取り次ぎ大手の日本出版販売やトーハンは、通常通り「絶歌」を扱っている。書店チェーン大手の紀伊國屋書店は「法的に回収命令などが出な