延長十二回、ロッテの代走で登場したのは投手の小林宏。“俊足”の見せ場はなかった（撮影・浅野直哉）（写真：サンケイスポーツ） （交流戦、ロッテ０−０巨人＝延長十二回規定により引き分け、１回戦、１分、２日、千葉）執念だ。絶対に負けたくない−。Ｇ倒へロッテ・バレンタイン監督は最後まで闘志メラメラ。延長十二回二死一塁の場面で、投手陣最速の小林宏を代走に送る仰天采配を見せた。 【写真で見る】　好機を生かせず巨人と引き分けに 「二塁打で確実に得点できることを考えた。一歩でも速いかどうかが勝負の分かれ目だった」 一走・大松より、ちょっとでも足が速い選手…。ベンチを見渡したボビーの目にとまったのが５０メートル５秒９の小林宏。代走は「初めてです」と本人もビックリ。しかし、最後はバーナム・ジュニアの投ゴロで引き分けに終わった。 勝ちたかった。その気迫は随所に表れた。左腕・高橋尚に対し、スタメンに右打者

６月２日、ＧＭは、「ハマー」売却で中国企業と暫定合意。写真はアリゾナ州の販売店で（２００９年　ロイター/Joshua Lott） ［デトロイト／ニューヨーク　２日　ロイター］　米連邦破産法１１条の適用を申請した自動車メーカー、ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）<GM.N><GMGMQ.PK>は２日、「ハマー」ブランドの売却で中国の四川騰中重工機械と暫定合意したと発表した。 ＧＭは、不採算車種を売却して再生しようとしている。 ＧＭの声明によると、両社は「ハマー」売却の覚書を結んだ。四川騰中重工機械は、「ハマー」部門の幹部や事業戦略チームを引き継ぐとしている。 ＧＭによると、四川騰中重工機械とは委託生産や主要部品・素材供給について長期契約を交わす予定。 「ハマー」のディーラーとの既存契約も四川騰中重工機械が継承する。合意は今後、当局の審査を受けなければならないが、第３・四半期中の完了を見込ん

■通貨の自由競争がついに始まった ここ数年、50円以下の小額貨幣が減っているという。 日本銀行によると、2005年7月の硬貨流通枚数は915億7000万枚。前年同月比0.05％減と、初の減少に転じた。この変化をいち早く読み取り、07年5月にレポートを発表した第一生命経済研究所の熊野英生さんはいう。 「1円玉から50円玉までの小額貨幣の減少は釣り銭需要の低下を意味します。いい換えれば、貨幣を用いた決済の回数が減っているんです。実際に消費マインドとコイン流通高には明らかな相関関係が見られます」 ただし、100円玉と500円玉は減少傾向にあるとはいえ、伸び率自体は堅調に推移している。なぜ50円以下の小額貨幣に限って減少が顕著なのだろうか。熊野さんは普及の進む電子マネーがその主因ではないかと分析している。 「電子マネーの発行枚数の増加が顕著になったのは04年から。貨幣の伸び率の鈍化とほぼ

プリウスを開発した大塚明彦さん新型プリウス＝5月18日、東京都港区でプリウス発表会に臨む大塚さん（左）。 中央は豊田章男次期社長＝5月18日、東京都港区でオプションのソーラーパネル　トヨタ自動車のハイブリッド車（ＨＶ）、新型「プリウス」は、５月末時点で受注台数が早くも１０万台を突破した。冷え込んだ自動車市場のカンフル剤として期待される３代目の開発は、どんなコンセプトで、どこにターゲットをおいて進められたのか。担当チーフエンジニアの大塚明彦さん（４６）に話を聞いた。（聞き手・原島由美子） 　──今回でプリウスも３代目。まず、新型のコンセプトは何ですか。 　プリウスは、トヨタのＨＶのフラッグシップ（旗艦）です。ＨＶ市場の競争が激しくなっているなかで、プリウスがプリウスであり続けるために、初代から続いている「環境、燃費性能に配慮したエコカー」という、「プリウス・ブランド」の基本コンセプトは変えて

ニクソン米大統領が辞任に追い込まれたウォーターゲート事件について、米ニューヨーク・タイムズ紙はこのほど、当時のワシントン支局が早い段階でホワイトハウスの関与を連邦捜査局（ＦＢＩ）トップから示唆されていながら、引き継ぎの不備などから報道にいたらなかった、と報じた。 　事件をめぐっては、ライバルのワシントン・ポスト紙のウッドワード、バーンスタイン両記者による調査報道が有名で映画にもなったが、タイムズ紙は「特ダネ」のチャンスを逃していたことになる。 　元編集者のロバート・フェルプス氏（８９）が回想録で明らかにしたという。 　７２年、大統領辞任に至る疑惑の端緒となったビル侵入事件発覚から２カ月後、当時タイムズ紙のワシントン支局記者を辞めた直後だったロバート・スミス氏が、ＦＢＩで事実上のトップを務めていたパトリック・グレー長官代行（０５年７月死去）と昼食をした。その際、事件のもみ消しに元司法長官がか