プロ野球の現場の声を聞くシリーズ、第3回目は東北楽天ゴールデンイーグルスの事業企画部長の根岸友喜氏です。根岸さんは大手旅行代理店、外資系医療メーカーなどを経て2007年に楽天野球団に入社。旅行代理店時代の経験からチケット価格が試合日によって変動するフレックス・プライスを導入するなど、さまざまな改革の現場に立ってきました。 新規参入の目新しさでビジネスできる期間は終わりました 並木:2004年、一連のプロ野球再編の流れの中で、東北楽天ゴールデンイーグルス(以下イーグルス)が誕生しました。所有権の移転やフランチャイズ変更などではなく、全く新しい球団が誕生したのは1954年の高橋ユニオンズ以来50年ぶりになります。まずは新球団としてここまでの経営面について、どのように見ていますか。 根岸:何を持って経営を計るかということがあるのですが、まずは球団の経営収支を見ると、新規参入初年度である2005年