信号機がない「環状交差点」(ラウンドアバウト)の利用開始から1年が過ぎたことを受け、警察庁が宮城や長野など9都府県の36か所を調べたところ、導入後の1年間に起きた人身事故が、導入前の3年間の平均と比べて約15%減少したことがわかった。 環状交差点は、周回道路に車が徐行して進入し、時計回りの一方通行で進む仕組み。速度を出しづらいため、重大事故の減少が期待されている。今後さらに40か所での導入が検討されており、同庁は通行ルールの周知を徹底する方針。 同庁によると、環状交差点が整備されている15都府県の49か所で起きた人身事故は計5件(今年10月末時点)で、死亡事故や重傷事故はなかった。このうち、導入後1年が過ぎた9都府県の36か所に絞ると、1年間の人身事故は4件で、2013年までの3年間の平均(4・7件)を下回っていたという。