穏やかな森に包まれた北欧の国が、突然の大惨劇に襲われた。ノルウェーの首都オスロの官庁街を揺るがした爆弾テロ、続いて近郊保養地で起きた銃乱射テロの死者は多数に上っている。 爆弾テロは首相府や同国の基幹産業を司(つかさど)る石油・エネルギー省などを、銃乱射は閣僚らも参加する与党、労働党の青年部集会会場を標的にしており、ともに政権・与党を狙ったとみていい。 オスロはノーベル平和賞授賞式が行われる地だ。連続テロは自由な民主主義社会を暴力で踏みにじる行為であり、断じて許されない。国際の平和と安全へのテロによる挑戦に屈してはなるまい。 いずれも乱射後に逮捕された32歳のノルウェー人男性の仕業とみられている。ただ、動機も単独犯かどうかすらも、なお不明だ。再発防止のためにも、武器入手法も含め徹底解明してもらいたい。 ノルウェーはアフガニスタンでの米主導の対テロ戦に北大西洋条約機構(NATO)の一員として派