課の定例ミーティングで、課長が若手を叱っていた。 「なぜ君は言ったことすらできないんだ。」 「すみません。」 「日報は、その日のうちに必ず出せと言っただろう。」 「申し訳ありません… 」 「なんで出せなかったんだ。」 「はい、昨日依頼された、営業ターゲットの抽出に時間がかかりまして…」 「え?まだ終わってないのか?」 「は、はい。」 「君以外は全員終わってるよ。わかってる?」 「……」 「……もういい。今日こそ、きちんと日報を出すように。」 「わかりました。」 そして、若手が席に戻ろうとしたそのとき、課長は思い出したように彼を呼び止めた。 「ああ、そういえば」 「は、はい。」 「君ね、最近、出勤してくる時間が9時ギリギリだよね。」 「えー、そ、そうです。」 「昨日は8時55分、一昨日は9時ちょうど。ギリギリセーフ。」 「はい」 「あのね、若手なんだから、とはいわないけど、仕事で成果を出せて