カポーティをいろいろ読んでいますと、辛い人なんだなって感じがしてしまいます。子供の頃から、人間のいろんな嫌な部分をすごく見てしまったような、そんな感じの人だなって気がするんです。それに天才的な感受性が加味されて、余計にいろんな事に対して敏感になってしまった。でも、この人は基本的にきれいな人だとも思うんです。そういう人が、人間の醜いものを見てしまったために起こる、複雑な心境というんですか?そういったものをもって、大人になってきた気がするんです。天才と一言でいってしまえばそれだけなんですけど。多少、ハミカミ屋みたいな所もあって、その反動でゴシップを流したりする。そういう人って、いるような気がするんですよね。 そうですね。すごくきれいな気持ちを持った人だと思います。ですから作家に、芸術家になってしまった。芸術家なんて、ろくな人間いませんから(笑)。もし作家になっていなかったら、結構、危ない人に