これまでに高濃度のエチルアルコール(エタノール)などの消毒用アルコールと次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイター) という古典的な消毒薬についてご紹介してきました。本来、エタノールの安価且つ潤沢な供給が行われれば、これら二つの一般的な消毒薬で事は足ります。 しかし、水回り以外で広汎に使えるエタノールが、国内には莫大にあるにもかかわらず本質からかけ離れたくだらない理由で市中から姿を消してしまっていることはシリーズ第5回と第6回で指摘したとおりです。 このため市民は、消毒用アルコールに代わり手指消毒にも使える消毒薬を探して右往左往しているのが現状です。優れた有資格技能者として徹底的に訓練され、職場も手洗いに最適化されている医師や看護師ならともかく、市民に日常生活、仕事のなかで「手を洗おう」(BBCによれば少なくとも20分に一回の頻度)などと呼びかけところで安普請のスローガンでしかありません。なお