2011年9月2日のブックマーク (1件)

  • 猪木松本のサランラップ

    雨が降っている。 朝から屋根を打つ雨の音にうんざりしながら顔を洗っていた。僕はいつも彼女を愛している。そう思うことにしていた。家の前を車がバシャバシャと音を立てながら過ぎてゆく。 「を履きなさい」 自分のワゴンRのキーをとりだして僕はガレージへ向かった。 「さあ、クラッチを踏んで」 僕は会社へ行く。もうこの幻聴にも慣れた。これが始まったのは1年ぐらい前だったか。ちょうど就職してから1か月ほどの時。 落雷を体に受けた。もう最期だろうと思ってたけど、特になんともなく病院で目覚めていた。それから、女性の声が聞こえるようになった。どこかで聞いたことがあるような、ないような。 僕は7:00に会社へ着いた。いつもこの時間。これもすべて「あの声」に言われるがまま。 「あの声」の主を、僕は彼女と呼ぶようになった。ちょっとかすれた感じの、高い声。どこか悲しげな印象を受ける。 会社でやることは、紙をめくって

    asi1024
    asi1024 2011/09/02
    KY学院