――食べ物の話を中心に描かれていますが、何か理由があるんでしょうか。 それは、頼まれるので(笑)。デビューしたのが「泉昌之」名義の『かっこいいスキヤキ』という漫画で、その中に入ってる『夜行』は、ひとりの男が夜汽車の中で弁当を食べるというだけの話なんですよ。 だから同じです。『孤独のグルメ』と何も変わらない。35年くらい同じことやってますね。ただ、食べるだけ。誰でもご飯は食べますから。 例えば下ネタは誰もがするけど恥ずかしいこと、黙っていること。だから、それを言うこと自体が面白いわけですね。そういう下ネタに対して、食べ物は上ネタっていうか、裏返しのようなもの。食べものや食べることそのものよりも、「食べてる人」が面白いと思うんです。 ―― 一貫して描かれているのは、食事にかかわる小さな楽しみですね。 本当に普通のことです。普段のこと、普通のこと。特別なことは誰かが描いてますし、ほかの人がやって
![「35年くらい同じことやってます」 久住昌之さん、孤独のグルメで描く「普通」の魅力](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e123f4e3f4da4049d63710a496aaa4ee140abe17/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimg.buzzfeed.com%2Fbuzzfeed-static%2Fstatic%2F2016-04%2F1%2F0%2Fenhanced%2Fwebdr02%2Flongform-original-18037-1459484095-13.jpg%3Fcrop%3D1600%3A837%3B0%2C112.40000000000009%2526downsize%3D1250%3A%2A)