「女性を“モノ”としか見ていなかったですね」――京都 祇園の元スカウトは当時の心境を尋ねる私の質問に淡々と答えました。街で声をかけた女性たちを風俗店にあっせんしていたとして、学生スカウトグループが摘発された事件。スカウトたちは女性の恋愛感情を利用し、半ば“洗脳”して彼女たちを夜の世界に送り込んでいました。取材で見えてきたのは学生スカウトたちの上昇志向と、“悪い世界への憧れ”でした。 (京都放送局記者 吉田篤二) ことし1月、京都 祇園で暗躍していた学生スカウトグループが警察に摘発されました。女性たちを風俗店にあっせんしたとして職業安定法違反の罪に問われ、現在進められている裁判では全員が起訴された内容を認めています。 警察によるとスカウトたちは若い女性たちに声をかけて拠点にしていた祇園のバーに誘い込み、高額な酒をツケで注文させていました。そして高額な借金を抱えた女性たちを大阪や滋賀など、関西