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ブックマーク / manba.co.jp (6)

  • 鳥山明さんのいなくなった日3【夏目房之介のマンガ与太話 その30】 | マンバ通信

    鳥山明は、縦の間白(コマとコマの間)より横の間白を広くとり読みやすくする工夫など、先鋭的な作品ではむしろダサく見えてしまう表現上の更新もしている。が、それが典型的に示すように、新しい革新的な表現に注目しがちな批評言説からは注目されにくい作風である。けれど、彼は間違いなくジャンプ最盛期の牽引役で、その後のジャンプ路線のシンボルだった。のちにジャンプを支える『NARUTO』の岸斉史、『ワンピース』の尾田栄一郎ら、多くのジャンプ作家に影響を与えた。いわば読者を育て、そこから作家を生み出したのである。いいかえると、彼はジャンプの基準、範例のようにも見なされ、結果「明朝体」のように感じられるようになったのかもしれない。 鳥山明はとてつもない作業量をこなし、しかも締め切りを守った。その理由が、会社員を経験したので、〈原稿が遅れるといろんな人に迷惑がかかる〉*1と思ったからだという。ただ、絵を描くのが

    鳥山明さんのいなくなった日3【夏目房之介のマンガ与太話 その30】 | マンバ通信
    asitanoyamasita
    asitanoyamasita 2024/06/01
    DBが象徴付けた「ジャンプっぽさ」。今はジャンププラスがそこともまた違ったもので隆盛を極めてるのも面白い
  • 漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 後編 | マンバ通信

    『人間兇器』の紹介、後編です(前編はこちら)。 アメリカに続きメキシコにもいられなくなった美影、腐敗した独裁国家ならなんとかなるやろ……と思って今度はバティスタ政権下のキューバに密入国するも、折悪しくカストロ&ゲバラによる革命闘争が始まり、さくっと革命軍に捕まります。共産思想とかにはこれっぽっちも興味がないが我が身は可愛い美影、同じ檻に入れられていた奴らが看守を買収して脱走を図っていることを密告し、速攻で革命軍のイヌに。 『人間兇器』合版3巻27ページより 密告が原因で処刑された人々を見ながら「これで間接的にもおれは大量の人間を殺した! おれって人間兇器に青春革命が起こるって予感がますますしてくるぜ!」などと謎の寝言(青春革命?)をのたまいつつ、革命軍のカラテ教師の座に収まりますが、女相手にいつもの残虐行為やってたのがゲバラの逆鱗に触れ50ページもしないうちにワアーッ。 『人間兇器』合

    漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 後編 | マンバ通信
    asitanoyamasita
    asitanoyamasita 2023/09/19
    梶原先生、これ執筆するの楽しかったろうなと思えてくる(実際はどうだったんだろうw)
  • 漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 前編 | マンバ通信

    漫画に限らずフィクションというものには、悪玉を主人公にした作品というものが少なからず存在します。そういった作品では、主人公に悲しき過去があったり、悪ならではの美学が存在したりして、悪とはいえ読者が応援したくなったり憧れたりするような何かが存在するのがセオリーでありましょう。ですが、今回紹介する梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』の主人公・美影義人は一味違います。この男、当にいいところが何一つないんです。彼を象徴するコマを一つ引用しましょう。 『人間兇器』合版1巻767ページより 「おれは勝てそうな相手にゃすぐトサカにくるんだ!」ですよ。こんな情けないことを堂々と言える主人公はそうそういません。そして言葉だけではなく実際に、自分より弱い相手には暴虐の限りを尽くします。では自分より強い相手に対してはどう出るか。 『人間兇器』合版1巻682ページより ご覧の通り、すぐ土下座し、泣きわめき、命乞い

    漫画史上最悪レベルで褒めるところがない主人公の活躍を見よ—梶原一騎+中野喜雄『人間兇器』 前編 | マンバ通信
    asitanoyamasita
    asitanoyamasita 2023/09/12
    『「気の強い女はアナルが弱い」というミームを実践するかのごとく肛虐の限りを尽くします』引用コマのセリフがマジでそれでしかなくて吹くw まさかこのマンガを知っているマニアから広まったのか…?
  • 出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴島生『雀鬼地獄の対決!』他) 『フランケンシュタインの男』および日野日出志作品の記事で、ひばり書房という会社は「同じを表紙とタイトル変えて別のに見せかけて販売をしたりしていた」「奥付の日付が適当で初版がいつかよく分からない」という旨を書きました。ただこれ、80年代以前の漫画出版界、中でもメジャーじゃない所ではそこまで珍しいものではなく、例えば80年代竹書房の近代麻雀コミックスなんかはこうです。 能條純一『哭きの竜』(竹書房)より 初版の日付も書けや!(「Printed in Japan 1986」とあるのと連載開始時期を考えると1986年の前半だと思うんですけど) 初版ならこれでもいいんですけど、ヘタにヒットした作品、例えば『フリテンくん』の1巻

    出版物はどんな自由に作ってもいいんだ(よくない)—コレクター泣かせな地獄からの使者・オハヨー出版のデタラメ単行本たち(志村裕次・原麻紀夫+鳴
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    asitanoyamasita 2023/02/15
    「『漫画ゴリラ』の広告→ゴリラと裸の女体(だと思う)、逞しく生き続ける野性派人間の二大欲求にストレートに訴えかける凄い絵面」うーむ昭和だ…
  • 『動物のお医者さん』読まれてないんじゃないか疑惑について | マンバ通信

    「若い子たち『動物のお医者さん』(佐々木倫子)のこと全然知らないんですよ!」 という話をちょっと前に小耳に挟みまして、それからずーっと気になってたんです。ほんまかいなと。そんなことありえるんかいと。なぜなら僕のスカスカの脳内マンガランキングで『動物のお医者さん』は、『ドラゴンボール』級とは言わないがTOP10に余裕で入る作品であり、誰でも知ってる傑作マンガと思っているからなんですね。 だって『動物のお医者さん』が大ブレイクしていた頃(大ブレイクしてたんです)、街を歩けばそこらじゅうにシベリアンハスキー(同作品の主役犬チョビの犬種)を見かけたじゃないですか。 『動物のお医者さん』 佐々木倫子(白泉社) 寒冷地に強く夏に弱かいとか、半端ない運動量が必要な犬種ゆえに、ちゃんと飼えない人たちがわんさと登場して、社会問題化したりとかもしてましたよね。あんなにデカい、般若ヅラの犬がうじゃうじゃいたんで

    『動物のお医者さん』読まれてないんじゃないか疑惑について | マンバ通信
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    asitanoyamasita 2018/12/01
    『奇人賛歌としてのラボのマンガ』/同じ意味で「天才・柳沢教授の生活」も好きすぎる。"変わったものの見方"の素晴らしさ、大切さがわかる
  • 「この世界の片隅に」監督・片渕須直インタビュー 調べるだけではだめだ、体験しないと! | マンバ通信

    写真:ただ(ゆかい) 現在公開中の映画「この世界の片隅に」。戦時中の日常生活を描いたこの作品の監督・片渕須直に、映画制作と原作の良さについて聞いたのだが、驚かされたのは徹底してリアリズムを追い求めるその姿勢だった。フィクションだからあいまいな描写が許されるというわけではない。その愚直な制作姿勢が、映画の主人公「すずさん」の実在感を支えているのだろう。そのすごい監督が「すごい」と絶賛する、こうの史代の原作についてもあわせて語ってもらった。 まず、体験することから始める ──原作を読んで感銘を受けたから映画化を決めたと思うのですが、具体的にどういうところが良かったんですか? 原作は上・中・下巻あるんですけど、上巻の4分の3くらいで決めちゃったんですよ(笑)。そこまでに描いてあるのは、すずさんが子供の頃の話。広島から呉にお嫁に来る話。お嫁に来たところでいきなりもんぺを作らなきゃいけなくなって、着

    「この世界の片隅に」監督・片渕須直インタビュー 調べるだけではだめだ、体験しないと! | マンバ通信
    asitanoyamasita
    asitanoyamasita 2016/11/17
    「宮崎駿(ジブリ)の後継者」を挙げるとするなら、この感覚と表現力を持つ片渕監督が一番近いんじゃね?と思えてくる一言→『アニメーションでやると、たとえば「ご飯を炊く」というだけでも見応えがあるんですね。』
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