今年2月の中学入試会場。中学受験も全入時代に突入している=東京都小金井市 首都圏や関西圏にある私立中学の男子校、女子校が次々と共学に衣替えしている。景気悪化の影響などで受験熱にかげりが見えたことに加え、公立の中高一貫校の台頭もあって、志願者数が減り私立中も大学と同様に「全入」状態になってきたからだ。上位校以外の学校では定員割れも続出しており、受験者の確保に必死だ。 11月3日実施された首都圏3大模試の一つ「首都圏模試センター統一模試」。この日の受験者は約1万6千人で、昨年同時期より3.7%(614人)減った。他の大手進学塾の模試の動きも勘案し、関係者の間では「来春の中学受験に挑戦する児童は今春よりも3〜4%減る」との見方が強い。 同センターの推計では、首都圏の私立中全体の定員を受験者数で割った「合格率」が、2008年は89.1%だったが、10年には98.4%に。学校を選ばなければ