「自分はやくざだ」と啖呵(たんか)を切ったら、相手は本物の暴力団組員だった――。愛知県警は1日、啖呵を切った男性に因縁をつけ、金を要求するなどしたとして、山口組系暴力団組員の北野智広(35)=名古屋市港区=、山本英之(26)=同県半田市=の両容疑者と男2人を恐喝未遂などの疑いで逮捕したと発表した。中川署は、北野、山本の両容疑者は黙秘し、男2人は「納得がいかないので脅した」と話しているとしている。 発表によると、4人は共謀して、5月17日、同市港区の自営業男性(35)に電話で「暴力団の名前を使ったのか。組織の人が怒っとるぞ。30万円で話をつけた」と要求するなどした疑いがある。 同署によると、男性は同16日夜、同市中川区のスナックで一緒に飲んでいた知人が店の外で倒れていたため、4人のいずれかに絡まれたと考え、相手をひるますため、「自分はやくざだ」と言ったという。