高齢者が犯行理由に「孤独」を挙げるケースは、万引きでも目立っている。 警察庁によると、昨年1年間に万引きで摘発された65歳以上の高齢者は全体の25%にあたる2万7019人で、過去最多となった。 また、警視庁が今年1〜4月に都内で摘発した万引き犯のうち、65歳以上の144人について調べたところ、57・6%にあたる83人が一人暮らしで、92・4%にあたる133人は無職だった。 警察幹部によると、動機は従来のような「生活苦」を理由とするケースのほか、「寂しかった」「孤独だった」とする供述が目立っているという。 政府によると、65歳以上の高齢者の中での一人暮らしの割合は増加しており、2030年には男性17・8%、女性20・9%に達すると推計される。警察幹部は「お年寄りが孤立しない社会を作ることも大切」と話している。