【ワシントン=勝田敏彦】国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は20日、「ヒマラヤの氷河が2035年までに消失する可能性が非常に高い」などとしていた第4次評価報告書の記述について、「十分に立証されていない見積もりに基づいていた」との声明を発表、事実上、誤りを認めた。 ただ、声明では「氷河から流れ出る水や冠雪が減る傾向は今世紀いっぱい加速し、水不足につながる」などとする報告書の記述については、「ゆるがず、適切なものだ」と強調した。 この問題は17日付英紙サンデー・タイムズの報道で発覚した。誤った経緯として、「2350年」としていた研究を引用する際に、「2035年」と書き誤った可能性も指摘されている。