高齢者に多い難病、パーキンソン病の発症に関与する遺伝子が新たに2種類、日本人患者で見つかった。戸田達史神戸大教授らが、国立精神・神経センターや順天堂大など9施設の患者計約2000人を調べた成果で、根本原因の解明や早期診断に役立つと期待される。論文は米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に16日掲載された。 パーキンソン病は、手足が震えたり、動作が緩慢になったりするのが主な症状。脳内の神経伝達物質ドーパミンを生み出す神経細胞が変性して減少するために起きるが、親から遺伝するのはごく一部であり、大半のケースで根本原因が分かっていない。 今回、非遺伝性の患者から発見された関連遺伝子は、3遺伝子を含むブロック「PARK16」と、細胞内小器官の小胞体からカルシウムイオンを放出させる分子の形成にかかわる酵素の遺伝子「BST1」。 【関連ニュース】 ・ 〔写真特集〕ミクロの世界 ・ 生後9カ