節目や木目に味わい 杉は傷つきやすく、フローリングには不向き―――。そんな常識を覆す商品を製作しているのが、家具インテリアの製造販売を手掛ける飛騨産業（岐阜県高山市）。同社の家具製造技術を応用した商品づくりに、建築・木材関係者らが注目している。 節目を残しながらも硬度を持つのが特徴 同社が用いているのが、木材の加熱圧縮技術。木材を蒸して軟らかくしたのち、加熱しながらプレスすることで、表面硬度を向上させることが可能。同社はこうして、軟らかく強度の低い杉材を家具に利用してきた。 「弊社代表の岡田贊三が、荒れ放題になっている日本の杉林を再生しようとしたのが始まりです。手間のかかる加工方法ですが、杉ならではの節目や木目を楽しむことができます」（東日本営業所・中村充所長）

「アイジーフェア」で発表 アイジー工業（山形県東根市）は、東京・TFYビルにて最新の金属外装材を展示する「アイジーフェア2017」を開催した。札幌のサッポロファクトリーホールに続く開催。 フラットな平滑性と美しい水平ラインが特徴 今回の展示では、シンプルモダンシリーズにおいて新デザインの「SF‐ビレクト」を発表。表面のフラットな平滑性と美しい水平ラインが特長で、クールでスタイリッシュな住宅スタイルに最適な商品となっている。 また、ナチュラルシリーズにおいては、3月に発売した「NFT‐アーセルロック」と「NFT‐コーディアルウッド」を展示した。同商品は、遮熱性フッ素樹脂塗装鋼板をベース材とし、耐候性に優れ、紫外線による色あせも抑えられる。

解体現場見学会に500人超 ストック関連事業に力を入れているミサワホーム（東京都新宿区）。その中核を成す「リファイニング建築」事業の第1号物件にて、解体現場見学会が7月7日に開催された。来場者が500人を超えるほど注目を集めている同事業について、共同事業者である青木茂建築工房（東京都渋谷区）の青木茂社長とミサワホームの佐藤徹開発事業部長に話を聞いた。 今回の見学会のうち、初回には予想を大幅に超える150人弱が参加 「リファイニング建築」とは、既存建物の耐震化や耐用年数を大幅に向上させて不動産価値を高めるというもの。建物の物理的な耐用年数を約50年延長させることができるため、新築と同等の条件で融資を行う銀行も表れている。 今回の物件は、北海道が東京都渋谷区に所有する築53年の旧職員住宅。4階建ての鉄筋コンクリート造で住戸数は18、延べ床面積約1017平米の建物だ。公募で行われた事業者選定の際

細長い居室、京町家スタイル人気 築23年の学校をホテルにコンバージョン。2010年に京都市に生まれた「ホテルカンラ京都」はかつて教育の場だったが、今や世界各国からの旅行者でにぎわうホテルとしてよみがえった。企画、設計、さらには運営までを一手に担っているのがUDS（東京都渋谷区）。同社は国内外で様々なホテルリノベーションを手掛ける。「伝統と革新」をテーマにしたこのホテルカンラ京都のこだわりについて、取締役CCOの中原典人氏に聞いた。 エントランス部は照明によって幻想的に演出 伝統と革新がテーマ 「私たちはこのホテルの間取りをマチヤスタイルと呼んでいます。京都の伝統的なあの細長い町家、これをホテルの中でも再現しているんです」。これまで数々のホテルをプロデュースしてきた中原氏はこう語る。 ホテルカンラ京都の最大の特徴とも言える客室の間取り図を見ると、かなり細長い。例えば、ある部屋は間口は3メート

金属屋根の販売増狙う 日鉄住金鋼板グループで、住宅用金属屋根の製造販売を行うメタル建材（千葉県船橋市）は、金属屋根の概算と3DCAD製作を無料で行うサービスを開始した。「外装リフォームシステム」の名称でPRしている。平面図と立面図の提出で、約2日で概算見積もりと金属屋根設置後の3Dイメージを発送する。 3DCADの作成イメージ 同社では、既存のスレートや瓦屋根の上から施工できるカバー工法商品「メタルルーフ」、「エルテナ」といった商品を開発。ハウスメーカーのリフォーム会社などに販売している。 今年からグループメリットを生かし、業界でいち早く商品に使用する材料を日鉄住金鋼板グループが開発した新金属素材「エルジーエル」にすべて置き換え。保証期間もこれまでの10年から25年に伸ばした。

「Relux」で開始 一流ホテル・旅館の会員制宿泊予約サイト「Relux（リラックス）」を運営するLoco Partners（東京都港区）は、民泊市場へ本格参入する。 特設サイトも開設 2013年3月にサービスを開始したReluxは、独自の基準で厳選した一流ホテル・旅館を紹介、利用者に満足度の高い宿泊体験を提供している。 そんな中、今年6月に「住宅宿泊事業法案」（民泊新法）の可決・成立を受け、民泊の紹介を開始することを決定した。すでに取り扱っている「町家」や「古民家」などに「民泊」を加えることで、今まで以上に多様な宿泊体験を提供していく。6月より特設サイトを設け、参画希望の宿泊施設の募集受け付けを行っている。

社員寮を単身者向け賃貸マンションに ハプティック（東京都渋谷区・小倉弘之社長）は、キッチン付き「コモンスペース」を備えた一棟リノベーションプロジェクトについて発表した。 キッチン付き「コモンスペース」 同社は4月から、大阪の近鉄不動産が所有する近鉄グループの東京・成増の社員寮を一棟リノベするプロジェクトに着手。デザイン監修と専有部改修工事を行っている。同社が運営する賃貸物件情報サイト「good room」を通じて入居者を募集し、8月から入居開始の見込みだ。

LIXIL　田口和敏 理事・リフォーム事業部長 サイトアクセス月60万、取次1％目標 LIXILのリフォーム新プロジェクト「リクシルPATTO（パッと）リフォーム」が順調な展開を見せている。商品代金と工事費用を含む総額を事前に表示し、ユーザーの困りごとを「簡単・早い・明朗」で解決するのが基本コンセプト。今後、商品対象をさらに拡充し、ユーザー目線のプラットフォーム構築を目指す。事業責任者である田口和敏理事・リフォーム事業部長にその戦略を聞いた。 全国同一サービス提供 ――「PATTOリフォーム」が昨年10月にスタートして10カ月がたちました。手応えはどうですか。 私どもの想定以上ですね。サイトへのアクセスが、月に30万セッション数を大きく超え、40万セッション数も見えてきています。住まいの困りごとで、最初にやりたい少額のリフォームを頼めるところを探している人が存在していることは間違いない。そ

地元企業の強みを生かし バタフライファイナンシャルパートナーズ（京都府京都市中京区）は、京都市に点在する伝統的な町家や旅館、老朽化が進んだホテルなどを購入・改装し運営を行う「京都町観光開発プロジェクト」を開始した。 同社では出資者を募集 京都市は世界的にも注目度が高く、事業としてのポテンシャルも高い。一方で強みとなる「伝統文化」が、外部の事業者が足を踏み入れにくいというマイナス要素もある。

中古売買時に建物調査の告知義務化 2018年4月から不動産仲介事業者による建物調査（インスペクション）の告知が義務化される。国は中古流通の阻害要因を性能や状態の不透明さと分析しており、診断を普及させたい考え。告知義務化によって診断が進むのか、不動産市場に詳しいアネストブレーントラスト（東京都新宿区）の荒井康矩社長に聞いた。 ⑴　建物調査は普及するでしょうか？ これから増えていくことは確実ですが、普及のスピードは不動産会社の告知の仕方次第だと思います。今はまだ、不動産会社の人がインスペクションについてよく分かっていないのでエンドのお客さんに勧められていないというのが現状。「使っても意味がない」、「使わなくてもいいですよ」と言ってしまいがちです。売り主に対して物件が売れやすくなるといったメリットを知ってもらうことが重要。 ⑵　告知義務化によって懸念されるトラブルやマイナス面は何かありますか？

サ高住まで運営、生涯の「住」を支援 神奈川県で不動産の売買仲介、賃貸仲介と管理、新築、リフォームで100億円を売り上げるのがウスイホーム（神奈川県横須賀市）だ。同社は近年、エンドユーザーのライフサイクルのあらゆる場面で接点を持つサービス展開を行っている。目指すのは2021年度、現在の年商から倍増の200億円だ。 6月に開設したマンションリノベの展示場 リフォームショールームを開設 同社は、住宅だけでなく、様々な事業も展開している。例えば、保育施設やサ高住の運営、損害・生命保険の販売などだ。特に3年前に「住まいと暮らしのワンストップサービスの展開」というスローガンを掲げ、住宅だけにとどまらない、グループ全体の連携を強化している。 このうち、賃貸住宅を出て持ち家に住みたい20代に対してサービスを展開するのが、売買仲介とリフォームを組み合わせたワンストップ事業だ。 この拡販のために、4月、自社初

9月の開校を予定 中古マンション再生流通事業を手掛けるインテリックスグループ（東京都渋谷区）のインテリックス空間設計（東京都目黒区）が開校した「リノベーションカレッジ」では、第二期生の募集を7月5日から開始している。 多能工を育成する職人養成学校 リノベーションカレッジは、新たな職人スタイル「マルチリノベーター（多能工）」を育成する職人養成学校で、今年4月に開校した。その第一期生10人が6月に卒業している。

「耐震・制震」機能のパネル 住友林業の100％子会社でリフォーム専門会社の住友林業ホームテック（東京都千代田区）の「特殊金物付き耐力パネル」が、日本建築防災協会の防災技術評価認定を取得した。 特殊金物付き耐力パネルは、同社と住友ゴム工業ならびに住友林業筑波研究所が共同開発したもので、耐震性と制震性を兼ね備えているのが特徴だ。

「大型改修と2本柱に」 佐賀県のリフォーム店、フレックス唐津（佐賀県唐津市）は、外装リフォーム事業を本格化する。 同社では数年前から主事業である戸建ての丸ごと改修以外に、水まわり設備交換をメーンとした専門店を展開。現在、年間1億円程度の売り上げになっている。外装リフォーム事業については、今後この水まわり専門店で集客、営業していく方針だ。

家づくりの専門家にカメラマンを紹介 世界最大の住まいづくりに関するプラットフォームを提供するハウズジャパン（東京都渋谷区）は7月5日、新たなサービスとして「Houzz写真家ネットワーク」を開始した。 これはHouzzに参加している住まいづくりの専門家に、第一線で活躍するカメラマンとのつながりを提供するサービス。これにより、手頃な料金でより簡単に4000万人以上のHouzzユーザーに作品写真を公開できるようになった。

VC向けITツールの提供開始 LIXIL（東京都千代田区）は、7月より約1万3000社のLIXILリフォームネット（VC）加盟店を対象に簡単に見積もり作成などができるツール「LRN版リフォームアクセル」の提供を開始した。同ツールにより、営業活動の効率化を推進し、初回面談から受注までの期間短縮を狙う。 「LRN版リフォームアクセル」とは、リアルタイム見積もりやローンシミュレーションができるK-engine社のITサービス「リフォームアクセルADVANCE」の特別仕様版。概算見積もりが現場で出せる点や3Dの完成イメージをその場で作成できる点などは同じだが、組み込まれている商品が基本LIXIL商品となっている。 導入による効果をリフォーム事業部リフォーム推進部パートナーリフォームGの佐藤智己GLは次のように話す。

経年劣化した家がニューヨークブルックリンにあるレンガ風の家に早変わり。カントリーベース（石川県金沢市）は「デザインコンクリート」という特殊造形モルタルのリフォームを推進している。 石材のようだが特殊モルタルでできている これは米国から輸入した特殊モルタルを使うもので、住宅の内外装や床に施工することができる。築100年が経過したようなアンティークなレンガ風に加工したり、石造りでできた家のように仕上げたりすることも可能だ。さらに調色によって様々なカラーを表現することができる。

読売銀座プロジェクト始まる 読売新聞東京本社（東京都千代田区）と三井不動産（東京都中央区）が推進する「マロニエ×並木 読売銀座プロジェクト」で、「無印良品」の世界旗艦店が2019年春に開業の予定だ。 東京・銀座3丁目にオープン 両社は東京都中央区銀座3丁目において、商業とホテルの複合ビルを建設する「マロニエ×並木読売銀座プロジェクト」を推進しており、6月15日に着工、19日に起工式を行った。テナントには良品計画と小田急グループのUDSが入り、竣工および開業は2019年春を予定している。

「セルフリノベーションの教科書」 DIY建材ショップDecor Tokyoのプロデュースや多数の空間デザインを手掛ける夏水組（東京都杉並区）の坂田夏水代表の新刊が7月14日に発売された。タイトルは「セルフリノベーションの教科書」（誠文堂新光社）。 「ぜひ大家さんに」と坂田代表 内容は自分で部屋をリフォームするもので、具体的なテクニックや施工方法を詳細に紹介している。「塗る」「貼る」「つける」「飾る」といった4カテゴリーに分けて解説しており、プロはもちろん消費者にもまねできる内容になっている。

「ジャーナルスタンダード」と提携 リノベる（東京都渋谷区）はACME（東京都渋谷区）と提携し「リノベる。meets journal standard Furniture」を7月12日より開始した。journal standard Furnitureはアパレルブランド「JOURNAL STANDARD」のインテリアショップ。リノベるが提供するリノベーションと家具を組み合わせたトータル提案を行っていく。 来年3月までショールームでの展示も 来年3月31日までリノベるの桜丘ショールームを家具でコーディネートし体感できるようにしている。テーマは「収納の仕方」「遊び・ワンポイント」「ファッション性のあるコーディネート」の3つのテーマをもとに、journal standard Furnitureらしいスタイリングとなっており、実施期間は2018年3月31日までを予定している。