クリックして拡大する1万円値下げ直後の週には21万5千台を売り上げた「3DS」だったが、その3週後には約4分の1まで落ち込んだ=8月11日午前、大阪市北区の「ヨドバシカメラ マルチメディア梅田」(志儀駒貴撮影) 任天堂がピンチに立たされている。業績不振を払拭するため、8月11日に1万円の大幅値下げに踏み切った携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」だが、値下げからわずか1カ月足らずで、売り上げにかげりが見え始めた。業績回復に向けた値下げという“切り札”が不発に終わり、任天堂は早くも戦略の練り直しを迫られている。 「思ったよりやりたいゲームが少ない…」。3DSが1万5千円に値下げされた8月11日。大阪市内の大手家電量販店で3DSを購入した20代の女性は、こう不満をもらした。 3DSは裸眼で3D(3次元)映像のゲームが楽しめる。だが、値下げされても、3Dの特徴を存分に生かした有力ソフトの不足は解消