高年齢者が働くことを通じて生きがいを得ながら、地域社会の活性化を目指すシルバー人材センター。全国の市区町村を単位に置かれており、都道府県知事の指定を受けた社団法人が運営している。高齢者の働き方があらゆる意味で課題になっている今、シルバー人材センターの存在が見直され始めている。年間6億円以上の売り上げを誇り、会員総出演のゾンビ映画まで制作した門真市シルバー人材センター(大阪府)を取材した。 60歳以上で働く意欲のある人であれば原則、誰もが会員になることができるシルバー人材センター。高齢者の仕事や生きがいを得るための有力な選択肢となってきたが、全国の会員数は2009年の約79万1000人をピークに下がり続けている。 理由は母体市町村合併によるセンター数の減少と定年延長の動きだ。55歳定年が当たり前だった昭和の時代から、2000年には企業に対して65歳定年制が努力義務とされた。さらに2006年に