2021年2月2日のブックマーク (3件)

  • 日本でほぼ未紹介の作家を集めた極上の中国・アメリカSFアンソロジー!──『中国・アメリカ 謎SF』 - 基本読書

    中国アメリカSF 発売日: 2021/01/30メディア: 単行(ソフトカバー)この『中国アメリカSF』は書名からして謎だが、柴田元幸と小島敬太の編訳者二人が、日でほとんど翻訳されていない作家の作品をそれぞれアメリカ中国から持ちよったSFアンソロジーである。謎SFとついているので変な作品ばかり集まっているのだろうな、と質にはまるで期待しないで読み始めたのだけれども、意外や意外、質がすげえ高いじゃん! 確かに謎の作品ではあるんだけれども、同時に素晴らしいSFばかりであり、純粋にSFの短篇集としておすすめできるアンソロジーだ。 二人ともSFであること以外にテーマを決めて選んだわけではないようだが(たとえば謎の作品を集めようとしたわけではない)、通して読むとアメリカ中国における未来観が浮かび上がっているような部分もあり、単純に「中国アメリカらから未邦訳作家を集めました」では

    日本でほぼ未紹介の作家を集めた極上の中国・アメリカSFアンソロジー!──『中国・アメリカ 謎SF』 - 基本読書
  • 金沢駅のトイレで、e-maのど飴を握りしめたあの日のこと

    地に足がつかない、とはこのことかと思った。 2月の終わり、寒い日のことであった。大学受験の二次試験前期日程の試験を終えた私は、試験会場の大学からバスに乗り、金沢駅のバスロータリーに降り立っていた。バスから降りた時、アスファルトがぐにゃんと歪んだような気がして、最初上手く歩けなかった。地に足がつかない、とはこのことかと思った。 二次試験は、よく解けたという気もするし、ダメだったという気もした。要するに何も分からず、前者であったと自分に言い聞かせるしかなかった。金沢駅の東口をとぼとぼと歩く。前期試験が終わった。そのことへの安堵と、もうこれで受験勉強をしなくていいかもしれないという期待は確かにあって、背中に羽が生えたような気分だった。 しかし、まだ合否は出ていない。もう動かせない結果は、どちらに転ぶか分からないのである。まだ何者にもなれていない、宙ぶらりんの状態は何とも居心地が悪かった。 バスか

    金沢駅のトイレで、e-maのど飴を握りしめたあの日のこと
  • 「140秒とは思えない満足感」「なぜこれだけの傑作が埋もれているのか」 崩壊した日本を旅する“最後の動画配信者”のショートフィルムが話題

    世界の終末、ひとりぼっちの動画配信者が、実況しながら廃墟をさまよう――。YouTubeで公開中のショートフィルム「viewers:1」が、「140秒とは思えない満足感」「引き込まれる」と称賛を浴びています。 「ど~も、どもども、ぐっちゃんで~す!」と、たった1人の視聴者に向けて配信を続ける主人公。荒廃した町に響く明るい声が、カラ元気のように思えて切ない 主人公「ぐっちゃん」が配信しているのは、荒廃した世界の探索レポート。画面左上の「viewers:1」が示す、どこかで生存しているのであろう1人の視聴者に向けて、通信ドローンを介して実況しています。 通信を中継するドローン。以前は144機も飛んでいたのに、今は3機しか残っていないという たまに見つかるわずかな酒が、数少ない楽しみ。荒れた世界でも、きちんと夜に飲むよう習慣づけている 歩けど歩けど人間には会えず、目に入るのは崩れた建物と、謎の巨大

    「140秒とは思えない満足感」「なぜこれだけの傑作が埋もれているのか」 崩壊した日本を旅する“最後の動画配信者”のショートフィルムが話題