一時に比べ、ライトノベル(以下、ラノベ)やギャルゲーなど、いわゆる「萌え系」のイラストを使った商品をよく見かけるようになった。「アキバ系」と呼ばれるコアなファンに止まらず、広く浸透してきた感もある。そんなマーケットの拡大を受け、業界は「売れる絵師」探しにやっきになっているようだ。携帯ゲームの開発を行うニジボックスの麻生さんはこう語る。 「同人誌やイラスト投稿サイトなどを見る限り、アマチュアで描ける人はたくさんいても、一定のクオリティ以上のイラストを描ける人は少ないように思います。そのためどうしても、人気の高い有名な方に仕事は集中しがちです」 また、市場が急速に拡大しているラノベの世界でも、同様の現象が起きているようだ。 「少し前まで5~6社だったラノベ文庫のレーベルは、ここ2~3年ほどで倍の10以上に増えています。やはり“売れる絵師”は取り合いのような状況になっていますね。最近はpi