神戸の記念撮影スポットとして人気のモニュメント「BE KOBE」。その写真を見るたび、モヤモヤした気持ちになる。なぜなら、ローマ字表記の「KOBE」が「コベ」とも読めるためだ。字面として見慣れており、違和感がない人が多いと思われるものの、どうして多用されているのだろうか。日本語を外国人に伝えるローマ字表記としては誤りだが、背景には英語表記との混乱と、デザインとしてのおしゃれさがあるという。(霍見真一郎) 神戸駅も新神戸駅も駅名をよく見ると、表記は「K●be」となっている。Oの上に乗った「-」は、「コーベ」と発音を伸ばす長音符号で、同種のものに「^」もある。しかし「神戸」のローマ字は、大半が「KOBE」で長音符号はない。なぜ多くの標識は伸ばす音を区別しないのか。 共著書「街の公共サインを点検する」がある岩田一成・聖心女子大教授(47)=日本語教育学=は、日本の交通案内標識の約7割は長音の区別