夜間の無灯火、携帯電話やヘッドホンの「ながら走行」…。自転車にも乗る側の責任が求められている(JA共済連の「自転車交通安全教育DVD」から) 自転車通勤や高速マウンテンバイクが普及する中、自転車が加害者になる事故が増えている。数千万円という高額な損害賠償を求められるケースもあるという。しかし、車と違って保険への意識は低く、加入も「任意」。こうした点から自転車事故をはじめ、暮らしのさまざまな事故やトラブルを広くカバーする保険への注目が高まっている。(日出間和貴) ◇ ≪5千万の支払い命令≫ 自転車が加害者になり、高額な賠償額を求められた事例として平成17年11月の横浜地裁判決がある。 当時、16歳だった女子高生が夜間に携帯電話をかけながら無灯火で走行中、前方を歩いていた看護師の女性と衝突。女性の手足にはしびれが残り、歩行困難となった。横浜地裁は女子高生に5