日本の防災意識は高いがそれでも万全ではない(東日本大震災から10年を迎えた福島県磐城市の海岸) Kim Kyung Hoon-REUTERS <インド洋津波災害でも、インドネシアのシムル島では津波を語り継いだために起きた奇跡があった> はじめに、東日本大震災で亡くなられた方々とご遺族の皆さまに哀悼の意を表するとともに、未だ避難生活を送られている方々、全ての被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 東日本大震災が発生した日、牙を剥き出し陸地をえぐりながら迫る津波の凄まじさ、人々の大切なものを破壊し、根こそぎさらってゆく無情さ、そして親族、友人の無事を祈る人びと。それらの映像が未だに鮮明に脳裏に焼きついている。被災地からの映像を見ているだけでもショックは大きく、仕事もまともに手につかなかった。状況が少し落ち着いてからは被災地に出向き、ヘドロ掻きや献血推進活動、仮設住宅や学校などで落語なども