発見から18年間、土のうとブルーシートで覆われたままの状態で放置されている北下瓦窯跡=千葉県市川市で2022年4月6日午後3時1分、小林多美子撮影 千葉県市川市の東京外郭環状道路(外環道)沿いで、国史跡に指定された奈良時代の瓦窯跡が土のうとブルーシートに覆われたままの状態で放置されている。発見から既に18年たっており、文化庁は速やかに埋め戻して保存するよう市川市に求めてきたが、埋め戻しの見通しは立っていない。なぜ、こんなことになっているのか。 史跡は「下総国分寺跡附(つけたり)北下瓦窯跡」。瓦窯跡は2004年、外環道工事に伴う周辺の発掘調査で見つかった。既に国指定史跡となっていた「下総国分寺跡」から東に約200メートル離れた台地状の斜面に2基(深さ約30~50センチ)が確認され、同寺で使われた瓦や釣り鐘などを製造していたとみられる。10年に史跡に追加指定された。 発掘調査は千葉県の外郭団体