「生きづらい」とこぼす日本人男性が増えている。『男が心配』(PHP新書)の著者で、20年以上にわたり、男性の生きづらさを取材、研究してきた近畿大学の奥田祥子教授は「依然として『男らしさ』に縛られている人は多い。20年前は少しは笑いに変えられるような希望があったが、いまはまったく笑えない深刻な状況になっている」――。(前編/全2回) 20年たってやっと「男が心配」と言えるようになった ――なぜ「男性の生きづらさ」を研究するようになったのですか。 大学院修了後に新聞社に入社し、30歳代になって、30~50歳代のサラリーマン男性を主な読者とする週刊誌に配属されたのですが、そこで一般的なサラリーマン男性の中には「男らしさ」を実現できずに苦しんでいる人がたくさんいることに気がつきました。ポスト削減が始まっていた20年前にも、出世できないという仕事の悩みや、ずっと仕事一筋でやってきたために家庭にも居場
川本真琴の訴えサブスクでの利益がどれだけ少ないかを知ってほしい。 (「川本真琴 on Twitter」2022年9月20日) 先日投稿された、シンガーソングライター・川本真琴のツイートが波紋を呼んでいる。「サブスク」とは、Apple MusicやSpotify、LINE MUSICなど定額制の音楽ストリーミングサービスのことだ。 それはこの2日前のシンガーソングライター・七尾旅人のツイートを受けてのものだと思われる。七尾は「もし生き残らせたい『推しミュージシャン』が居たら、コスト回収率の高いCDを一応買ってあげて(略)」と呼びかけていた。 つまり、ここ5年ほど日本でも生じてきたCDからストリーミングへの移行によって、アーティストの経済的な問題が生じつつある──と、ふたりは暗に訴えた。 果たしてサブスクは“地獄の入り口”なのか?──現在の音楽状況を考えていこう。 成長し続けるグローバル音楽産
専門職の人の労働時間規制を外す高度プロフェッショナル制度が、導入を主導した安倍晋三元首相らの当時の説明と懸け離れた運用になっている。経験が浅く希望もしていない人が高プロを適用された疑念が直近の調査で浮上。当時も今も所管の厚生労働相を務める加藤勝信氏は、当初の説明通りになっていない実態を指摘されても正面から答えず、制度を見直さない姿勢を示した。(池尾伸一、写真も) 高度プロフェッショナル制度 証券トレーダー、コンサルタントなど5業種の年収1075万円以上の社員を対象に労働時間の上限規制を外す制度。安倍晋三政権が政治主導で立案、過労死遺族や労働組合は「過労死を増やす」と反対したが2019年4月に導入された。今年3月末時点で21社22職場で665人に適用。2カ所の職場で在社時間と社外の労働時間の合計が月間400時間以上に達し、「過労死ライン」(残業含む労働時間月約273時間)を大幅に上回
自らが暮らすソ連時代の団地の模型を手に、実際の建物と写真に収まるバーバラさん/David Navarro/Martyna Sobecka/Zupagrafika 旧ソ連や東欧圏の各地にある巨大な団地群は、戦後、欧州で住宅供給が促進された証しとして存在する。20世紀後半に一斉に建設されたこれらの団地は、大抵の場合、人々になるべく迅速かつ安価に住宅を提供するために、実用的なデザインとなっている。 これらの団地の中にはすでに取り壊されたり、荒廃しているものもあるが、多くは、それらを建設した共産主義政府よりも長く存続している。 出版社兼デザインスタジオ、ズパグラフィカの創業者であるデビッド・ナバロ氏とマルティナ・ソベッカ氏は、2012年から、東欧の老朽化したコンクリートブロック造の建物の写真を撮り始め、さらに現在もそれらの建物を「我が家」と呼ぶ人々と面会し始めた。 当初2人は団地をバックに紙ででき
こちら側のどこからでも切れます。 増田諸賢はこの文言にどのようなイメージを持つだろうか。 あるあるネタで「こちら側のどこからでも切れます。」が嘘だ、意外と切れないぞ、という話があると思う。 お笑い芸人か誰かもテレビで言っていたりして、子供のころ小学校でもネタとして話題になった。 たしかに実際に手で切ろうとした時、こうした文言があるにも拘らず失敗することがある。 だから小学校時代の俺もそれでわいわい騒いでいたのだが、一人だけこれに異を唱える女子がいた。 確かに切れないこともあるのだが、それはギザギザの時も変わらないのではないか、ということなのだ。 初めは全然この女の言うことがわからなかった。 よく聞いていくと、そもそも「こちら側のどこからでも切れます」以外の、例えばギザギザカットの包装小袋でも失敗してうまく切れないことがある。 「こちら側のどこからでも切れます」は、どこからでも切れることを説
「人魚の肉を食すると不老不死・不老長寿となる」という物語は、八百比丘尼の伝説・昔話として有名でもあるし、仮にそれらを読んだり聞いたりしたことは無くても、高橋留美子の連作漫画『人魚の森』シリーズを読んだから何となく知っているという人も少なくない。 しかし、そもそも何故、人魚の肉を食したら不老不死・不老長寿となるのか?その理由というか説明については、知らない人も多いのではないだろうか。 これを書いている増田が、その理由らしきものについて書かれたものを最初に読んだのは、神話学者・大林太良の著書『神話の話』(講談社学術文庫)であった。この現物を、確かに所有しているはずなのに本棚や倉庫の中から見つけられないので、ここでは記憶を頼りに大林説を書き起こすが、もしも『神話の話』の現物を持っている人は、そちらを見た方が早い。図書館で探してもよい。 まず、八百比丘尼伝説の概要は、大同小異、以下のようなものであ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く