ハーバード大学工学応用科学部の研究チームが、6000回以上充放電でき、約10分で充電可能な全固体型リチウム金属電池を考案した。リチウム負極活物質と固体電解質の界面にミクロンサイズのシリコン粒子を分散させることにより、充電時の負極におけるリチウム析出を均質に制御しデンドライト生成を抑制して耐久性を飛躍的に増大するとともに、平滑なリチウム析出層においてメッキ被覆と剥離プロセスを急速化することに成功したものだ。研究成果が、2024年1月8日の『Nature Materials』誌に公開されている。 負極活物質にリチウムを用いたリチウム金属電池は、一般的なグラファイト負極を用いたリチウムイオン電池に比べ10倍の容量を持ち、電気自動車の走行距離を劇的に向上できると期待されている。また、電解質に固体を用いる全固体型リチウム金属電池は、液体電解質を用いるリチウムイオン電池に対して、エネルギー密度や電池サ