大手洋菓子メーカー「モロゾフ」(神戸市東灘区)が、香港で激しいボイコット騒動にさらされている。現地法人の日本人社長が個人のSNSのアカウントで民主化運動のデモ隊を揶揄し、中国や香港政府を支持する発言を繰り返していたためだ。 当該社長への誹(そし)りは免れない。とはいえ、怒りにまかせて個人情報を炙り出し、解雇要求まで突きつける「民主派」香港市民や、それを支持する日本人の“正義感”にも、疑問は残るが……。 デモ武闘派を「テロリスト」呼ばわり 香港ニュースメディア「癲狗日報(マドッグ・マイレイディオ)」は、モロゾフの香港法人40代日本人社長、田中幸一郎氏(5月12日付で更迭)が、個人のSNSアカウントに2019年に吹き荒れた香港民主化運動のデモ隊を愚弄する投稿を重ねていたことを伝え、問題視した。 モロゾフは、ロシア革命を逃れて日本に亡命した白系ロシア人、モロゾフ一家が1931年に開いたチョコレー